なにかつくる記

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視点の話(三人称一元視点はいいぞ)[二次創作小説の書き方]

※編集中 デリケートな話題です


視点について
 よく小説作法とか小説執筆講座とかで話題になるやつ。

 ※上から目線で「初心者はこうしろ」といったり「神の視点」を好き嫌いでdisったりします

 

結論
初心者なら三人称で書け!
心情が書きたいなら一人分のみ!

 

理由
三人称を推す前に、まずは対立する一人称のデメリットを語ります。

 初心者の一人称にありがちだが、心情にフォーカスしすぎて(「心の声の実況中継」が多すぎて)話が進まない。
 話が進まないと、筆が進まない。完成する前に飽きてしまう。

 あるいは、心の実況中継は主観に寄りすぎるので、読んでいて背景や世界観、周辺の想像がしにくい。客観的なカメラがほしくなる。
 あるいは、キャラにもよるが「そのキャラの言葉遣いや思考を再現・トレースするのが面倒、かつ『解釈違い』が発生した場合影響がでかい」ため。

 ころころと視点変更が頻繁になされると、読み手は混乱する。視点が変わる度に脳内の想定をリセットするので、予想の十倍混乱する。


三人称のメリット
・話をぐんぐん進めることができる。
・ビギナーにありがちな、視点のブレや錯綜の心配がないので読みやすい

三人称のデメリット
・風変わりな語り手による、地の文が面白い一人称の良さは逆立ちしても出せない(森見登美彦西尾維新など)
・つい地の文で複数人の心情を書いてしまうパターンがあるが、この「神の視点」はビギナーにはおすすめできない。

要は、ビギナーの一人称はデメリットが多いから、三人称の方が不安が少ない、ということでした。


三人称といっても大きく二種類あります。

・映画のカメラのような、完全にAとBの外部にある完全三人称
 →どちらの心情も地の文には書かれない
・AかB,どちらかの背後霊がカメラを持ってる三人称一元視点
 →三人称だが、視点の設定がある。カメラを持っている方の心情は地の文に現れる
・AやB、誰の心情も適宜書ける神の視点
 →多くの場合面白さが減るのでおすすめしない

漫画やアニメ、あるいは心の声が聞こえるタイプの和製ドラマに慣れている我々におすすめなのが、三人称一元視点です。
視点のブレが少なく、地の文にキャラの心情も書けるいいとこどりのハイブリッドだからです。

注意
短いスパンでカメラを異動させる(基本となる視点を変える)のは読者が混乱するのでやめた方がいいです。短編なら、二回でも多いくらい。基本は0回か1回。

また、心情を地の文に書きすぎると心情パートが暴走し、一人称のようになってしまうおそれがあるので、ビギナーはカッコ()内に「心の声」を書くのがおすすめです。(後で置換して取ってもいいし)歴史小説とかでよく見る気がする。

 

心情描写(神の視点dis)

今から神の視点をdisります。

恋愛とかは特にそうですが、地の文で心情、書きたいですよね?
このときの注意ですが、AB作品で、AとBどちらの心情も書くと正直ダレます。面白さも多くの場合、減る。

スタートがA視点で、AがBに告白して両思いになる話を書くとします。
このとき、Aからすると「Bが告白を受けるか(両思いかどうか)」が一番どきどきすること:ミステリーです。

ただ、告白の前にB視点にうつり、「実はBもAが好き」だと分かったら、告白時のドキドキ感、減りませんか?
ミステリーで、探偵の考えていることも、犯人の考えていることも同じように解説されたら、つまらなくないですか?

もちろん、一人称でも視点変更によりお互いの心情が語られてしまっていた場合も同じです。

注釈
余談ですが、一人称で視点変更があるばあい、同じ出来事をA視点で見せたあとに、B視点で見せるやつあるじゃないですか。アレほぼ同じだと読む気なくなりますね、自分は。逆に、同じ出来事のはずなのにまったく意味や受け取り方が違う、など差分が大きければ興奮します。

こういう訳で神の視点、俺は好きじゃないから使わない。(他人を批判する意図はまったくありません。自己中なので自分の作品のことしか考えてないです)
ただ、あえて伏せたりミスリードさせたりとかならアリかもしれないですね。要は力量。

まあ、頻繁にそういう描写は見ますし、漫画とかに慣れている方は、意識せずにやるでしょう。実力があれば問題ないと思います! 現に、どちらの想いも描かれていてサイコー! な作品は読んだことあります。